RE BEST 小椋佳

小椋佳 RE BEST 小椋佳歌詞
1.さらば青春

作詞:小椋佳
作曲:小椋佳

僕は呼びかけはしない 遠くすぎ去るものに
僕は呼びかけはしない かたわらを行くものさえ
見るがいい 黒い水が抱き込むように 流れてく
少女よ泣くのはお止め 風も木も川も土も
みんな みんな たわむれの口笛を吹く

僕は呼びかけはしない 遠くすぎ去るものに
僕は呼びかけはしない かたわらを行くものさえ
見るがいい 黒い犬がえものさがして かけて行く
少女よ泣くのはお止め 空も海も月も星も
みんな みんな うつろな輝きだ
ララ……


2.しおさいの詩

作詞:小椋佳
作曲:小椋佳

汐さいの浜の岩かげに立って
汐さいの砂に涙を捨てて
思いきり呼んでみたい 果てしない海へ
消えた僕の 若い力 呼んでみたい

青春の夢にあこがれもせずに
青春の光を追いかけもせずに
流れていった時よ 果てしない海へ
消えた僕の 若い力 呼んでみたい

恋でもいい 何でもいい
他の全てを捨てられる 激しいものが欲しかった

汐さいの浜の岩かげに立って
汐さいの砂に涙を捨てて
思いきり叫んでみたい 果てしない海へ
消えた僕の 若い力 呼んでみたい


3.少しは私に愛を下さい

作詞:小椋佳
作曲:小椋佳

少しは私に 愛を下さい
全てをあなたに捧げた私だもの
一度も咲かずに 散ってゆきそうな
バラが鏡に映っているわ
少しは私に愛を下さい

たまには手紙を書いて下さい
いつでもあなたを想う私だもの
あなたの心の ほんの片隅に
私の名前を残して欲しいの
たまには手紙を書いて下さい

みぞれの捨て犬 抱いて育った
やさしいあなたを想い出しているの
少しは私に愛を下さい


4.白い一日

作詞:小椋佳
作曲:井上陽水

真っ白な陶磁器を
眺めてはあきもせず
かといってふれもせず
そんな風に君のまわりで
僕の一日が過ぎてゆく

目の前の紙くずは
古くさい手紙だし
自分でもおかしいし
破りすてて寝ころがれば
僕の一日が過ぎてゆく

ある日踏切のむこうに君がいて
通り過ぎる汽車を待つ
遮断機が上がり振りむいた君は
もう大人の顔をしてるだろう

この腕をさしのべて
その肩を抱きしめて
ありふれた幸せに
落ち込めればいいのだけど
今日も一日が過ぎてゆく

真っ白な陶磁器を
眺めてはあきもせず
かといってふれもせず
そんな風に君のまわりで
僕の一日が過ぎてゆく


5.シクラメンのかほり

作詞:小椋佳
作曲:小椋佳

真綿色したシクラメンほど清しいものはない
出逢いの時の君のようです
ためらいがちにかけた言葉に
驚いたようにふりむく君に
季節が頬をそめて過ぎてゆきました

うす紅色のシクラメンほどまぶしいものはない
恋する時の君のようです
木もれ陽あびた君を抱けば
淋しささえもおきざりにして
愛がいつのまにか歩き始めました

疲れを知らない子供のように
時が二人を追い越してゆく
呼び戻すことができるなら
僕は何を惜しむだろう

うす紫のシクラメンほど淋しいものはない
後ろ姿の君のようです
暮れ惑う街の別れ道には
シクラメンのかほりむなしくゆれて
季節が知らん顔して過ぎてゆきました

疲れを知らない子供のように
時が二人を追い越してゆく
呼び戻すことができるなら
僕は何を惜しむだろう


6.めまい

作詞:小椋佳
作曲:小椋佳

時は私にめまいだけを残してゆく
だからワイングラスの角氷
眠りにつこうとする愛に
ささやかないで

時は私にめまいだけを残してゆく
だから小舟を運ぶ潮風よ
眠りにつこうとする愛を
揺り起こさないで

鏡に残ったあなたの後ろ姿
青い青い海が見える
さよならを書こうとした口紅が
折れてはじけた

時は私にめまいだけを残してゆく
だから暮れ染(なず)む海の夕渚よ
いかりをほどいてゆく船の
心留めて

鏡に残ったあなたの後ろ姿
青い青い海が見える
さよならを書こうとした口紅が
折れてはじけた


7.俺たちの旅

作詞:小椋佳
作曲:小椋佳

夢の坂道は 木の葉模様の石畳
まばゆく長い白い壁
足跡も影も残さないで
たどりつけない山の中へ
続いているものなのです

夢の夕陽は コバルト色の空と海
交わってただ遠い果て
輝いたという記憶だけで
ほんの小さな一番星に
追われて消えるものなのです

背中の夢に浮かぶ小舟に
あなたが今でも手をふるようだ
背中の夢に浮かぶ小舟に
あなたが今でも手をふるようだ

夢の語らいは 小麦色した帰り道
畑の中の戻り道
ウォーターメロンの花の中に
数えきれない長い年月
うたたねをするものなのです

背中の夢に浮かぶ小舟に
あなたが今でも手をふるようだ
背中の夢に浮かぶ小舟に
あなたが今でも手をふるようだ


8.ただお前がいい

作詞:小椋佳
作曲:小椋佳

ただ お前がいい わずらわしさに
投げた小石の 放物線の軌跡の上で
通り過ぎてきた 青春のかけらが
飛びはねて見えた

その照り返しを その頬に 映していた お前
また会う 約束など することもなく
それじゃ またなと 別れるときの お前がいい

ただ お前がいい 落とすものなど
何にも無いのに 伝言板の左の端に
今日も 又ひとつ 忘れものをしたと
誰にともなく書く

その繰り返しを その帰り道に笑う お前
また会う 約束など することもなく
それじゃあ またなと 別れるときの お前がいい

その照り返しを その頬に 映していた お前
また会う 約束など することもなく
それじゃ またなと 別れるときの お前がいい


9.揺れるまなざし

作詞:小椋佳
作曲:小椋佳

街にひとふきの風 心にふれゆく今日です
めぐり逢ったのは
言葉では尽せぬ人 驚きにとまどう僕
不思議な揺れるまなざし
心を一人占めにして あざやかな
物語が限りなく綴られて
君の姿が 静かに夜を舞う

紅茶ひとくちふと 深い味がする夜です
めぐり逢ったのは
夢に見た人ではなく思い出の人でもない
不思議な揺れるまなざし
心が波立つようです いつになく
物語が限りなく綴られて
君の姿が 静かに夜を舞う

昨日までの淋しさ嘘のように
君の姿に色あせて
明日の朝を待ち切れず夜を舞う
君の姿を追いかけて
あのまなざし揺れて眠れない


10.夢芝居

作詞:小椋佳
作曲:小椋佳

恋のからくり夢芝居
台詞ひとつ 忘れもしない
誰の筋書き 花舞台
行く先の影は見えない

男と女あやつりつられ
細い絆の糸引き引かれ
稽古不足を幕は待たない
恋はいつでも初舞台

恋は怪しい夢芝居
たぎる思い おさえられない
化粧 衣裳の 花舞台
垣間見る素顔可愛い

男と女あやつりつられ
心の鏡 のぞきのぞかれ
こなしきれない 涙と笑い
恋はいつでも初舞台

男と女あやつりつられ
対のあげはの誘い誘われ
心はらはら舞う夢芝居
恋はいつでも初舞台


11.泣かせて

作詞:小椋佳
作曲:小椋佳

楽しい思い出ばかりなんて言わないで
こんなときに何のなぐさめにもならない
泣かせて 泣かせて
男にはできないことだもの
泣かせて 泣かせて
自分がくやしいだけよ

何も考えずにただひたすら愛した
ばかで可愛い私が心にうずくまる
泣かせて 泣かせて
これもひとときのことだもん
泣かせて 泣かせて
美しくなくてもいいわ

あなたの言葉より
今は安い流行歌の方がまし
悲しいことはどんな化粧したって
悲しいのです

泣かれた男のみっともなさを気にして
そんなことでぶざまにもじもじしないで
泣かせて 泣かせて
あなたは早く行きなさい
泣かせて 泣かせて
雨あがりは晴れるものよ

あなたの言葉より
今は安い流行歌の方がまし
悲しいことはどんな化粧したって
悲しいのです


12.愛しき日々

作詞:小椋佳
作曲:堀内孝雄

風の流れの 激しさに 告げる想いも 揺れ惑う
かたくなまでの ひとすじの道
愚か者だと 笑いますか
もう少し時が ゆるやかであったなら

雲の切れ間に 輝いて 空しい願い また浮ぶ
ひたすら夜を 飛ぶ流れ星
急ぐ命を 笑いますか
もう少し時が 優しさを投げたなら

愛しき日々の はかなさは
消え残る夢 青春の影

気まじめ過ぎた まっすぐな愛
不器用者と 笑いますか
もう少し時が たおやかに過ぎたなら
愛しき日々は ほろにがく
一人夕陽に浮かべる涙

愛しき日々の はかなさは
消え残る夢 青春の影


13.愛燦燦

作詞:小椋佳
作曲:小椋佳

雨 潸々と この身に落ちて
わずかばかりの運の悪さを 恨んだりして
人は哀しい 哀しいものですね

それでも過去達は 優しく睫毛に憩う
人生って 不思議なものですね

風 散々と この身に荒れて
思いどおりにならない夢を 失くしたりして
人はかよわい かよわいものですね

それでも未来達は 人待ち顔して微笑む
人生って 嬉しいものですね

愛 燦々と この身に降って
心秘そかな嬉し涙を 流したりして
人はかわいい かわいいものですね

ああ 過去達は 優しく睫毛に憩う
人生って 不思議なものですね

ああ 未来達は 人待ち顔して微笑む
人生って 嬉しいものですね


14.逢うたびに君は

作詞:小椋佳
作曲:小椋佳

いたいけな眼差し 投げ続ける君は
ひたむきな心を 隠そうともしない

変わらない憧れを 背中に映し
逢うたびに君は 美しくなる
限りなく蒼くさい 君の夢を
裸になって抱き 抱きしめたい

移ろいの多さに かすり傷を恐れ
誰となく心に壁を立てる中で

かげりない輝きを背中に映し
逢うたびに君は 美しくなる
ためらいも疑いも 君の夢に
地平こえて飛び飛び散ってく

気負わずに熱い 君の足音がはずむ
さわやかに熱い 君の歌声がひびく

変わらない憧れを 背中に映し
逢うたびに君は 美しくなる
限りなく蒼くさい 君の夢を
裸になって抱き 抱きしめたい

気負わずに熱い 君の足音がはずむ
さわやかに熱い 君の歌声がひびく